リタリンのこと、歪んで伝わりました。

わたくし白井洋一朗が都内の心療内科クリニックで働いていた時、NNNドキュメントの取材で、このようにコメントしました。



リタリンは、非常に強い薬です。そして、リバウンドが恐ろしいのです。以前私がリタリンを処方した患者さんで、こんな方がありました。

50代半ば、子宮癌ターミナルの女性。非常に痛みが強く、大量のモルヒネを使っていましたので、強い眠気と倦怠感が出ていました。そんな状態だったのですが、「次の日曜日、どうしても外出したい」とおっしゃいました。そこで、他に方法が無く、リタリンを1錠(10mg)だけ、日曜の外出用に処方しました。

さて、当日の日曜日。朝食後にリタリンを内服した患者さんは、モリモリ元気が出たようで、その日に済ませなければならない用事を無事に終わらせました。ただ、そのあとのリバウンドが酷かったのです。週明け、月曜日から水曜日、木曜日くらいまでだったでしょうか、まるでグッタリしてしまって、それはそれはきつそうでした。

1錠(10mg)でこうなのですから、本当に強い薬なのです。ですから、充分に適応を見極めなければならないと思います。リタリンは精神賦活剤という薬ですが、もしこれを過量に使用すれば、覚醒剤と同じ振る舞いをしてしまいます。5~10倍という過量を、長期に使い続けるならば、まるでそれは覚醒剤です。



ところが実際の番組では、「リタリンは…覚醒剤です」となってしまいました。

リタリンを否定しているわけではありません。リタリンを必要としている患者さんがいることも知っています。ただ、非常に強い薬なので、医師も患者さんもこの薬について良く理解し、適応を厳しく見極めて、適量を使用すべきだと思うのです。

# by pcare | 2012-01-01 01:02 | 医の道

乾癬の本は、監修しただけです。

白井洋一朗で検索すると、乾癬の本で多数ヒットします。が、私は監修しただけで、書いたわけではないのです。

この本の著者は医師ではなく、温泉療法で乾癬に取り組んでいる方です。その頃勤めていたクリニックのオーナー(この方も医師ではない)が著者の知人で、このオーナーから「医師として監修」するよう指示されました。

乾癬の専門家でない私が、このような仕事を引き受けたこと、まったく安直だったと反省しております。大変申し訳ありません。乾癬に罹患してらっしゃる方々の、その苦しみをお察しします。

ただあの頃、その指示に抗うことは、なかなかできないことだったのです。

# by pcare | 2012-01-01 01:01 | 医の道

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